ハンガリー旅行記

ブダペストといえばやはり温泉だ 

東欧見聞録  18 

 

 手前が「ブダ」の街、奥が「ペスト」の街、間を流れるのがドナウ川である。

<「ジプシー」(ロマ)?の人らに座席を乗っ取られそうに>

 プラハからブダペスト(ハンガリー)に向かう時にもさっそく「波瀾」だ。このときの列車もかなり安い料金であった。確か千円前後だったように思う。さて、意気揚揚と列車に乗り込んだのはいいのが、われわれが予約した座席には6人のジプシー(ロマ)の人たちが先に座っていた。ここは私たちの座席ですが・・・・・・とていねいな言い方をしたが、いや違う違うって感じで相手にしようとしない。業を煮やした私が「Show your reservation!」と怒鳴りあげた。しかし、予約券は見せようとしない。その後、日本語でも怒鳴りまくったが、埒があかないので、車掌を呼ぶことにした。車掌から事情を聞かれると、彼らはすごすごと立ち去っていった。お年寄りと小さな子どももいたが、まったく同情する気にもならなかった。もし、勘違いしていたなら、何らかの謝罪があってもよさそうなものだが、そんなのは全然なかった。こちらが弱気だったら、彼らは平気でそこに居座ったことが、充分に考えられるからである。
 ところで、ジプシーはどうしてヨーロッパで生まれたのだろう。その生み出した背景について勉強していなので、この場面だけを切り取ると、偏見を生み出してしまう。イタリアでもジプシーの二人組みの女の子にお金を盗られそうになった。彼らの生活はどうなっているのだろう。これについては、このホームページのどこか(参照:西ヨーロッパ編の「イタリア」)で言及したいと思う。―ジプシーは差別語で「ロマ」と呼ぶのが正しいのだそうだ。          

 さて、今度の座席は6人のコンパートメントだった。私たちは2手に分かれた。私が同席した中に、ユダヤ人の母子がいた。小学生にもならない女の子に、英語でいろいろ話しかけた。そしたら、「あなたの英語はゆっくり過ぎてわかんない〜」みたいなことを言われて、馬鹿にされた。お母さんもケラケラと笑っていた。なかなかかわいくて憎めない子だった。でも、英語がしゃべれないのは、こういう旅行では損だなとつくづく思う。

<歩く温泉> 

 ブダペストは何と言っても、温泉が有名だ。たしか王宮の近くにあったと思う。建物はボロくて、きれいなプールを予想していたので、ちょっと怪しげな温泉だった。入るとちょぴり期待していた若い女性はいなかった。われわれが多分一番若かったのではないだろうか。みんなけっこう歩いたりしてけっこうスローなテンポでプールの中にいる。それに対して、われわれはやはりプールとなったら泳いでしまうのが、悲しい性だ。冷たい視線を浴びても、何かしら泳いでしまうのだ。そして、しばらくすると体がほてってくる。これが効能ちゅうやつでしょう。そんなことを知らずに全力で泳ぐと暑くって仕方がない。やはり、温泉はつかるものだ。 

 

王宮 

<無賃乗車に要注意> 

 普通、東西を問わず、ヨーロッパの駅には日本のような改札口はない。切符を差し込み、スタンプを押すようなことはあっても、それをしなければ、中には入れないことはない。中長距離列車の中で、検札はあるが、今回のブダペストの地下鉄などでは検札もないのが普通だ。それを甘く見たのが、Mさんと私の大学の後輩であるSだった。ほとんど検札などないはずの検札があった。彼らは改札で呼び止められた。こわばるMさんの表情。やや遠巻きにその様子をみる私たち。でも、何か滑稽でおかしかった。まあ警察までは行くはずがないと思っていたので、私はけっこう冷たく心の中で笑っていた。3倍だったろうか、いくらか罰金を取られたMさんは何か文句を言っていた。でも、こんなところまで来て無賃乗車で捕まるのは、相当運が悪いとしか言いようがない。われわれには常に「波瀾」が起きる。