入門編
カヨちゃんの夏休み1(縁側で)
カヨちゃんは明るくて何にでも興味がある中学校
3年生の女の子です。夏休みで、田舎のおじいち
ゃんの家に遊びに来ています。おじいちゃんはもと
大学の先生でしたが、今は退職して自然保護団体
でボランティアの仕事をしています。ある夜、縁側
でカヨちゃんとおじいちゃんが、スイカを食べながら
なにやらむつかしい話をしています。
カヨちゃん 「1学期に社会科の授業で、基本的人権
っていうのを勉強したの。人間は誰でも
生まれながら自由で平等の権利を持っ
ているって先生が言ってたわ。」
おじいちゃん 「人権は英語でヒューマンライツ(human
rights)っていって、その保障は世界中
の人たちの共通の願いと言ってもいいね。
日本でもまだまだ人権が十分保障され
てないって思うことがいっぱいあるからね」
カヨちゃん 「人権の保障はとても大事だって思うけど、
でも私、先生の話聞きながらちょっと疑
問 に思うことがあったの」
おじいちゃん 「ほう、何かな?」
カヨちゃん 「人間の生活っていろんな植物や動物の
おかげで成り立っているわけでしょ。で
ね、この地球には人間だけが住んでる
わけじゃないのに、人間だけが自由で
平等なのかなって。牛や犬は自由で平
等じゃないの?何か人間だけっていう
のが私どうもおかしいような気がして。
よくわからないんだけど、私の考えって
おじいちゃん、変かな?」
おじいちゃん 「いやいや、カヨちゃんとても大事なこと
に気がついたね。人権っていうのは、あ
くまで人間の社会の中でのことで、人
間以外の動物や植物には関係がない
ことだよね。でも、カヨちゃんの言うよう
に人間の生活は人間以外の動物や植
物のおかげで成り立ってるし、他の動
物や植物がなければ人間の人権も何
もないと言えるね。そういう意味では他
の生物の権利の犠牲の上に人権という
ものがあるっていうことになるかな」
カヨちゃん 「そうなんだ。私の考えって間違ってな
いのね。でも、他の生物の権利を保障
するなんてできるのかしら?」
おじいちゃん 「実はわしは、ヒューマンライツに対して
グローバルライツ(global
rights) という
言葉が今からの時 代は適当ではない
かとおもってるんじゃ」
カヨちゃん 「グローバルライツ?何それ?」
おじいちゃん 「まあ、簡単に言えば世界的権利、地
球権っていってもいいけど、世界を一
つとして見て、その中で共に生きる権
利というようなことかな。そこでは、当
然、人間以外の生物の権利も問題に
なってくるわけなんじゃ」
カヨちゃん 「ふーん、グローバルライツか、よくわ
からないけど私が疑問に思ってたこ
とと何か共通するような気がするわ。
おじいちゃんまた教えてね。むつかし
い話してたら眠たくなっちゃった。おや
すみなさい。明日は早く起きて健太く
んと海に行く約束をしてるから、、」
おじいちゃん 「ああ、おやすみ、わしも寝るとしよう」
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