更新 2001.01.30(計量新単位採用)
| <食品包装用フイルムの性能用語> 1.衛生性・安全性 食品衛生法 食品を包装するとき、そのフイルムが無害、無毒であることは基本的な条件である。食品衛生法(第9条)では、人の健康を損なう恐れのある容器包装の製造、輸入、販売、使用を禁止しており、厚生省の定めた規格試験に適合したものでなければ使用できない。フイルム業界や関連業界では自主規制を実施して安全性を確保している。また、無味・無臭であることも必要条件であるが、樹脂臭がまれに問題になることがある。 2.引張強伸度 JIS-K-7127、ASTM-D882-95a 一定の巾に切ったフイルムを、片方を固定し、もう片方を定速で引張り、フイルムが切断した時の荷重を引張強度という。また切断した時点の伸びを%であらわしたのが引張伸度である。引張強度が大きいほど強いフイルム、引張伸度が大きいほど伸びやすく柔軟なフイルムである。 3.破裂強度 JIS-P-8112、ASTM D774-92a、食品衛生法(器具及び容器包装一般試験法−−以下同じ) 一般にはミューレン型試験機で測定する。フイルムの一定面積に圧力をかけ、フイルムが破裂したときの圧力をKg/cuで表す。ON、PETなどの延伸フイルムは大きな値を示す。セロハン、紙など吸水性フイルムは水分含量が大きいと数値は小さくなる。 4.引裂強度 JIS-K-7128、ASTM-D1004-94a 伝播引裂強度はトラウザー法やエルメンドルフ法で測定する。フイルムに切り目を入れておき、切り目の両端を一定荷重で引き裂いて、その抵抗を数値で表す。この数値が小さいほど裂け口から破れるのに抵抗が小さい。袋の開封性にも関係する。PEやCPPなどの未延伸フイルムは伸びやすいので引き裂きにくい。一軸延伸OPPや一軸延伸HDPEはたて方向に易引裂性をもつ。 5.耐衝撃性 JIS-K-7124、JIS-Z-0238、ASTM-D1709-91 フイルムの引張強度やシール強度が大きくても、耐衝撃性がなければ液体食品や粒状食品の包装で破袋事故を起こしやすい。衝撃強度を測定する方法は各種あるが、機械によらない簡便な方法としては落袋試験がよく利用される。完全に密封できる袋をつくり、一定量の水(小豆などの粒状物でもよい)を封入して、一定の高さから落下させ、破袋の有無を調べる。強度が大きくても脆い材質は耐衝撃性に劣る。 6.耐ピンホール性 ASTM-D1164、食品衛生法、JAS(レトルトパウチ食品−−以下同じ) フイルムは揉んだり、突起物に接触したり、局部摩擦を受けたりすると簡単に針先程度の小さい穴が発生する。これがピンホールである。折り曲げや揉みによって生じるものを屈曲ピンホール、突起物によるものを突き刺しピンホール、摩擦によるものを摩擦ピンホールといい、どれが原因かによって対策も異なる。 フイルムの折り曲げ先端部が段ボールなどの側面に微震動でこすられると、ほとんどのプラスチックフイルムでは簡単にピンホールが発生する。液体包装、ガス充填包装、脱酸素剤包装では、この摩擦による事故が非常に多く、当研究室では耐摩擦ピンホール性に優れたフイルムを選定し、多くの実績を上げている。折り曲げによるピンホールや突刺強度の測定は機械もあり標準化されているが、摩擦による耐ピンホール性は機械的に評価することは難しく、数字によるデータが少ない。 7.腰の強さ ASTM-D-882-64T 包装品の商品価値を高める要素として、フイルムの腰の強さを要求されることがある。硬い包装の方が内容品の保護性があり、ボリュウム感を増し、見栄えもよくなる。ヤング率(弾性率)で評価することが多い。 8.すべり性(スリップ性) JIS-K-7125 一般には表裏とも滑りやすいフイルムのほうが都合が良い。表面のすべりが悪いと自動包装機にかかりにくく、作業性も悪い。内面のすべり性も同じで、自動包装機適性が悪くなり、ピッチがあわなくなったり、しわが入ったり、内容物が充填できないということが起こる。すべり性の評価は摩擦係数で表す。逆に、滑りすぎても都合の悪い場合があり、表面あるいは内面をわざと滑らないようにすることもある。 9.耐ブロッキング性 巻取や、袋の重ね置きで、フイルム同士が密着し、すべりにくくなったり、剥がれなくなることをブロッキングという。巻取の状態でブロッキングが生じると包装機にかかりにくくなる。また袋の状態では、袋同士が剥がれにくくなったり、開口性が悪くなる。一定環境条件で荷重をかけてブロッキングするかどうかを判断する。 10.帯電防止性(静電気防止性) JIS-K-6911 ほとんどのプラスチックフイルムは強い帯電性をもっている。帯電すると微粉末の付着によるシール性、作業性の低下、陳列時のほこり吸着による美観の低下等が生じる。包装フイルムにとって静電気はないほうが好ましい。そこで帯電防止剤の練込みやコーティングによって静防タイプのフイルムが製造されている。評価法は、表面固有抵抗を測定する方法、灰吸引法などが用いられる。 11.ガスバリヤー性(気体遮断性)JIS-K-7126 ASTM-D1434-82 プラスチックフイルムは多少なりとも酸素ガス、炭酸ガス、窒素ガス等の無機ガスを透過させ、この透過量が少ない程ガスバリヤー性に優れているという。ガス透過度はml/u・day・MPaまたはfmol/(u・s・Pa)(旧単位:cc/u・24hrs.atm.)の単位で表される。ガスの種類で透過速度が異なり、二酸化炭素は透過しやすく、酸素ガス、窒素ガスの順で透過しにくくなる。 12.透湿度(水蒸気透過度) JIS-Z-0208、JIS-K-7129、 ASTM-E96-94 プラスチックフイルムは水蒸気(湿気)を透過させ、包装食品の吸湿、乾燥の原因なる。JIS規格による単位はg/u・day、40℃,90%RHで、この数値が小さいほど防湿性に優れている。 13.耐油性・耐薬品性 JIS-Z-1515、JIS-K-7114、JIS-K-7107、ASTM-D722-93 15.ヒートシール強度 JIS-Z-0238、食品衛生法、JAS |