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ネスカフェのネスレは不当解雇を撤回せよ
4月14日、大阪高等裁判所は「ネスレ遠隔地配転事件」で労働者全面勝訴
の判決を言い渡しました。
「判決主文」は
1.(ネスレ日本株式会社の)本件控訴を棄却する。
2.控訴費用は、控訴人(ネスレ日本株式会社)の負担とする。
という2行です。
声 明 文
2006年4月14日
ネスレ争議対策会議
(全労連、茨城労連、東京地評、静岡県評、
兵庫労連、ネッスル日本労組)
ネッスル日本労働組合
大阪高等裁判所は本日、「ネスレ遠隔地配転事件」で家族の介護をかか
えた二人の労働者に対する「転勤命令無効」の判決を言い渡しました。
近年高齢化が進み介護をかかえる家庭がますます増え大きな社会問題とな
っているいま、今後の日本社会のあり方に大きな影響を与える判決です。
日本政府は1995年にILO156号条約を批准し、育児や介護をかかえる労
働者の配転について企業の配慮義務を定める法律を改定してきたところです が、控訴審判決はこのような時代の要請にも応えるものとなっています。
ネスレは高収益をあげ続けながら、よりいっそうの利益拡大を企図して2003
年5月、兵庫県姫路工場のギフトボックス製造職場を閉鎖し、従業員60名に茨 城県霞ヶ浦工場への配転命令を押しつけました。これによって50名もの従業 員を退職に追いやりました。
ネスレ遠隔地配転事件は、家庭に介護者をかかえ転勤も単身赴任もで
きない二人の労働者が「介護を続けるために」、「家族が生きていくために」 やむを得ず選んだ裁判でした。
二人は労働組合や地域の人々に支えられながら3年間一日も欠かすことなく
姫路工場に出向いて就労させることを求めてきました。その努力もあり第一審 (神戸地裁姫路支部2005年5月9日判決)につづいて控訴審でも勝利し ました。
ネスレ日本はスイスの多国籍企業ネスレS.A.(世界一の食品企業)の日本法
人で、「ネスカフェ」、「ゴールドブレンド」などの販売で20年以上にわたって年間 100億円以上の純利益をあげ続ける「高収益企業」です。ネスレは表向きに は、国連の「グローバルコンパクト」(GC)やOECDの「多国籍企業ガイドライ ン」などを「経営原則」に書き込み、「CSR(企業の社会的責任)をまもる」と世界 に表明しています。
しかしながらネスレは、その公的な宣言に反して世界中でさまざまな問題
を引き起こしています。(----途上国での粉ミルク事件、コーヒー豆の買い たたき問題、児童労働、水資源問題、労働問題・国際労働協約違反などな ど)
日本では四半世紀にわたって労働組合弾圧をおこない、組合員に対する暴
力や差別・人権侵害を繰り返してきました。この間ネスレはその違法行為に対 して80件以上の判決や命令、1995年には5件の最高裁判決をうけています が、それ以降も平然と違法行為を続けています。
今回の事件では、姫路工場に出勤する二人に対して、総務課長(一審の会社
側証人)を先頭に、30名から40名の管理職・職制などを動員して二人を取り囲 ませ「帰れ、帰れ」、「おまえらの職場は霞ヶ浦(工場)や!」などと罵声を浴び せるという人権侵害を今日まで繰り返してきました。
ネスレが承認している「GC」の「原則2」は「人権侵害に荷担しない」と定めて
いますが、ネスレは「荷担しない」どころか、人権侵害の「実行者」そのもの であることをいまも続けています。このように「GC」を「隠れ家にする」ネスレ の企業体質は国際的にも厳しく批判されるものです。
CSR(企業の社会的責任)の履行が強く求められているいま、ネスレはこの
判決を真摯に受け止め二人を姫路工場で就労させるとともに、25年にわ たる争議を解決して、違法な労務政策と違法体質を社内から一掃しなけれ ばなりません。ネスレは、これ以外に世界の信頼を取り戻す道がないことを知る べきです。
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