昨年は引き寄せられるように伊勢神宮に何度も参拝しました。フォトグラファー、稲田美織さんの「水と森の聖地、伊勢神宮」を読むと、この地が神宮を中心として神事と自然とそこに暮らす人々がひとつの生態系とでもいえる循環システムを作り出していることが分かります。神事のための塩や器を作る古来からの作業所が方々の地にあったり、神殿の茅は海女さんがシーズンオフにボラティアで山で刈り取っておられるなど、伊勢の地ですべてが賄われ神宮がなりたっているようです。 古来から日本はその土地ごとに地産地消があたりまえだったのに、おおきく暮らしは移り変わりそれと引き換えに美しい自然も失われて行きました。文明否定をここでする気はありませんが、原発事故のあと誰もが日本人の暮らしのあり方に少なからず疑問を抱いたのではないでしょうか? 昨年オノ・ヨーコさんのトークショウで「こんな時だからこそ人間の叡智の飛躍が起きる」とおっしゃっていたことが啓示のように耳に残っています。僕たちはこれから叡智の飛躍を果たすことができるのでしょうか。
2012年1月13日