この法律は、海外起源の外来生物による、生態系、人の生命・身体、農林水産業への被害を防止することが主な目的です。そのために、それら外来生物を特定外来生物として指定して、取扱いを規制し、防除を行います。
魚の中では、オオクチバス、コクチバス、ブルーギルなど13種が指定されています。これらを捕まえた場合、持って帰ることは禁止されていますが(運搬することに該当)、その場ですぐに放すことは規制の対象とはなりません(釣りでいう「キャッチアンドリリース」も規制対象とはなりません)。
また、これらの魚を飼育するには、学術研究など目的が限定されています。ペットとして飼うことはできません。ただし、外来生物法が施行される前にペットとして飼っていた場合は、特別に許可を取ることにより、施行後も飼い続けることができます。
ところで、どうしてこのような法律ができたのでしょう。私たち人間の周りには、いろいろな生き物が多種多様存在しています。彼らは生きていくうえで、たまたまその環境が適していたので、その場所で生存しています。しかし、人間の行動範囲の拡大か、一緒に移動する機会を得ました。彼らの多くはその新しい環境に適応できずに命を落とすことになりましたが、まれに定着でき、子どもを残し、繁栄できたものもいました。その彼らが、今度は反対に、もともとそこに定着していた生き物の生態系を乱し、ときには絶滅させてしまいました。また、その周辺の人間生活をも変えてしまうことになりました。
生態系を乱したのは、彼ら外来生物のせいだけではありません。意味のない国土開発による環境破壊や家庭排水・工場排水による水質劣化、はたまた漁業者の乱獲もあるでしょう。
しかし、日本古来の生き物の絶滅を防止する上では、このような外来生物の繁殖も防止しなければなりません。このような背景でこの法律が施行されました。
日本でもっとも大きな湖である琵琶湖でも、この外来魚の問題がクローズアップされています。
琵琶湖には10数種類の固有の魚がいます。琵琶湖だけでなく日本古来の魚たちを守る必要が私たちにはあります。