☆はじめに☆

 自作PCを作ったことある人でよりよい性能を求める人、あるいはある程度PCに精通している人であれば、”IDE RAID"という言葉は聞いたり、あるいは雑誌で読んだり、ということはしたことがあると思います。ですが実際に雑誌等々を読んでも”RAIDの理論”や”こうやったらRAIDはできる”とか、”これぐらいのパフォーマンス向上が望める”とベンチマークの比較が書いてあるだけで、実際にRAIDを組むとどういう形になるとか、あるいはベンチマークでなく、パソコンを使ってるときにどのようなパフォーマンス向上がでるのか、というのがありませんでした。またRAIDをやってみたいけどよく分からないから導入が怖い、とお思いの方が多いのではないでしょうか?

そこでちょうど新しいOS、WindowsXPが出ました。どうせOSの入れ替えをするならRAIDを組んで見ませんか??一部の雑誌では言われてる通り、WindowsXPはCPUの性能の重要性はさることながら、HDDへのアクセススピードがOSの快適性にかなり貢献するようです。特にこのIDE RAIDをWindowsXPの起動ドライブとして用いれば最新型HDDよりはるかに(体感できるくらいの)速さの違いを体験できると思います。さぁ、Let'sTRY!

☆まずは準備したもの☆

 今回のRAIDを組むに当たり、以下の物以下の価格で用意しました。

 HDD:IBM DTLA-307030×2(7200回転・30GB HDD。ちょいと古めのHDDですが。。。)
 なお、RAIDを組むに当たり、同一メーカー・同一型番のHDDを用意するようにしましょう。(異なるとパフォーマンスが悪くなるだでなく、エラーの原因ともなります。)

 RAID CARD:ABIT社製 Hot Rod 100 Pro(これも大阪のsofmapで4980円でした。他に有名なRAIDカードとして、Promise社製のFastTreckが有名ですが、HDDに金を使いすぎて手が出ませんでした(笑))

 以上の物です。IDEケーブルはRAIDカード付属の物を用いました。(ちゃんと上記のRAIDカードには2本ついていました。)ちなみに、RAIDカードにはATA66のIDEケーブルがついているのですがHDDはATA100対応。66のケーブルで100のHDDとRAIDカードを接続していいか、別途ATA100の対応ケーブルを用意する必要があるのか?と疑問にお思いの方がいると(筆者もそうでした)思いますが、店員に確認したところ”確かにATA100対応したケーブルが売っているが、ATA66のケーブルと何ら違いなく、同梱のATA66のケーブルで問題ありませんよ”という返事でした。(ただし、ATA66非対応のケーブル、すなわち昔のATAケーブルはダメです。)

 上記を単純に足し消費税をあわせるとだいたい35000円でした。確かに60GB単体のHDDと比べると1万円くらい高いといった感じです。

☆次に接続・そして設定へHotRod 100 Proのマニュアルの和訳って感じです〜

 家に帰って早速RAIDカードと2台のHDDを接続しました。RAIDカードを開いてみてこのカードが安いと理由が何となく分かった気が。。。マニュアルがすべて英語表記なのです。英語が苦手な方は要注意。とりあえずここのページにはRAID-0で2台のHDDを接続する際の設定方法等、マニュアルに書いてあることの和訳をつけておきますので、もしこのRAIDカードを使用し、英語が苦手な方はこのページを印刷し利用してみてください(笑)

 まずRAIDカードの刺し場所について。。。

SCSIカードがない場合、どのPCIスロットにさしても基本的には問題なく(なお、いちばん上のPCIスロットはAGPとIRQを共有し、5本以上PCIスロットがある場合は5本目より下のスロットは他のPCIスロットとIRQを共有しますので、RAIDカードは上から2〜4本目の間に刺した方がいいと思います。)いけるのですが、SCSIカードをお持ちの場合、RAIDカードをSCSIカードより上側のPCIスロットに刺すようにしてください。RAIDカードはSCSIカードの一種としてM/B BIOSから認識され、上から刺している順にSCSIドライブ起動の検索がかかりますので。(もし、他にSCSI機器をお使いで、そのSCSI機器を起動ディスクとしたい場合は、SCSIカードを上側に刺します。)

 次にHDDの接続ですが、

@それぞれのHDDの接続チャンネルは別々にする
→1台目のHDDはIDE1側に、もう1台はIDE2側に接続する、という形で接続します。どちらか一方だけにまとめてHDDを接続するということがないようにしてください。
→HDDのマスター・スレーブの設定ですが、いずれのHDDも”マスター”の設定にします。

これで接続は完了です。接続が完了したらPCを立ち上げ、RAIDのBIOSが表示されるか確認してみましょう。接続がきちんとあっていれば、Primary Master,Secondary Masterという欄にHDDの型番等が表示されるはずです。

ABIOSの設定

BIOSがきちんと表示されれば次にRAIDのBIOS設定にうつります。RAID BIOSが表示されている間に<CTRL>と<H>キーを同時に押し、RAID BIOSセットメニューを立ち上げてください。すると

1,Create RAID
2,Delete RAID..................

といったMenuが左上に表示されますので、まずは1のCreate RAIDを選択しエンターキーをおします。すると
1,Array Mode
2,Select Disc Drives
3,Block Size
4,Start Creation Process

という選択肢が現れますので、上から順に実行していきます。

まず、1を選択しエンターキー。stripingモード(RAID-0)を実行する場合これを選択しエンターを押します。これが俗に言う、”パフォーマンス”を上げるのみのRAIDです。Mirror(RAID-1)が2台のHDDにおなじデータを書き込み、耐障害性を高めたモードです。その他のモードについては今回触れないでおきます。

上の操作が終われば次に2番の作業を行います。2を選び、エンター。そして下に表示されている、接続しているHDDを選択しエンターすればRAID領域が指定されます。

3に関しては基本的にいじらなくても問題ありません。

ということで、1、2の作業が終われば最後に4番を選びエンターを押します。ここでエラーが出なければ、指定したHDDに1で指定したRAIDモードでRAID HDDが作製され、一番最初のBIOS画面が表示されるはずです。

次に、ブートディスクにするかどうか、の設定をします。Windows2000起動領域にRAID HDDを用いる場合、この作業を絶対忘れないようにしてください。

表示されているメニューの7番、Select Boot Diskを選択します。すると、上の作業でRAID領域に指定したHDDのPrimary側にチェック欄が現れますのでそこにチェックを入れてエンターを押すだけです。

以上でRAIDカードの設定は終わりです。他にいろいろと設定することができるわけですが、RAID領域にWindowsXPをインストールし、起動ディスクとしたい場合は以上の設定で完了です。

なお、HotRod100のドライバに関してはWindowsXPに元から含まれております。ですが、メーカーサイトにより新しいドライバがあるようですので、最新のドライバを利用したい場合はあらかじめメーカーサイトからダウンドーロ・解凍し、FDDにコピーしておきます。(メーカーサイト、ABIT:http://www.abit.com.tw。なお、M/Bカテゴリーのなかの、RAID搭載M/Bドライバのなかに入っています。)

☆WindowsXPのインストール☆

 次にWindowsXPのインストールを実行します。その前に忘れていけないのが次の2点。まず、M/B側のIDEに接続しているHDDがある場合、一旦外すか、あるいはBIOSで無効にした方がいいと思います。もしそのHDDがつながっている場合、そのHDDのOS領域がCドライブとなっていて、RAID HDD側にCドライブが設定できなくなります。(まぁWindowsXPはシステムが必ずしもCドライブになくてもいいわけですが、保守上Cドライブの方がいいと思いますので。。。)次に、RAID領域を起動領域とする場合、M/BのBIOS設定を起動し、起動ドライブの順番を、CD-ROM→SCSI→Cドライブ等、”IDEよりSCSIを先”に読む設定に変えてやってくださいね。RAIDカードはSCSIカード扱いとして起動させますので。もし普通のSCSIカードとRAIDカードを共存させたい場合、前述の通り、RAIDカードをSCSIカードより上側のPCIスロットに刺しているかどうかを確認してくださいね。)

 上記の2点が確認できたらやっとインストールです。WindowsXPをCD-ROMから起動させます。

もしメーカー製の最新ドライバを利用したい時、画面の下に出る現在の作業内容を表示させているテロップに注意し、"Press F6 if you need to install a third party SCSI or RAID Driver ..."とでてくると

すかさずF6キーを叩きます。押してもここでは画面は何も変わらないですが気にしないでください。あとで途中のインストール過程が微妙に変わってきます。なお、メーカー製最新ドライバを入れない場合は押さなくてOKです。

通常のIDEにつながっているHDDを外さず、上の操作でF6を押さなかった場合、これで普通にインストール作業画面へと移行します。もし、HDDを外している場合、あるいはF6を押した場合、以下の画面が出て、以下のような操作が必要となってきます。

(HDDを外している時のみは以下のようなHDDがありません、というメッセージが出ます。HDDがつながっている場合は、操作画面のみが現れます。)

Setup could not determine the type of one or more mass strage device installed in your system......(ようは、HDDが見つかりませんでしたよ〜)というメッセージとともに、操作を求められます。その操作とは

・メーカー製最新ドライバを用いる場合はSボタンを押します。
・メーカー製最新ドライバを使わない場合(Windowsにドライバがありますよ、状態)はエンターキーを押してください。

の二つです。エンターキーを押せばあとはインストール画面へと移行していきますが、もしメーカー製最新ドライバを使いたくでSを押した場合、以下のような画面になります。

"To specify....insert disket into A"

と出てきますので、用意しておいたドライバが入ったFDDをFDDドライブに挿入しエンターキーを押してやります。そうするとそのドライバを読み込み

"HPT370/372 IDE RAID Driver for WindowsXP"

と表示されますのでエンターキーを押してやります。

そうすると、”The driver you provide seemed to.... (用意してくれたドライバはWindowsデフォルトのより新しいみたいですね〜)”というメッセージとともに操作を求められます。その操作は

・このドライバを使う場合はSボタンを押してください
・やっぱりWindowsに入っているドライバを使う場合はエンターキーを押してください

ここでSボタンを押すとドライバを読み込み認識後、いちばん最初の画面に戻ります。またエンターキーを押せば認識せず最初の画面へと戻ります。戻ればもう一度エンターキーを押して作業完了です。あとはRAIDドライブを自動的に認識しWindowsXPインストール画面へと進んで行きます。あとは、通常のWindowsXPインストールと同じようにWindowsXPをインストールすればいいです。なお、RAIDを構成したHDDは通常非常に容量が大きいので、WindowsXPインストール先選択の際、パティションを作製しいくつかのパティションに区分けし、区分けしたパティションのひとつにWindowsXPをインストールするのがいいと思います。

なお、メーカー製最新ドライバを読み込ませた場合、途中で”このドライバはWindowsXP互換テストに合格していません〜HotRod100RAID Driver”といった警告メッセージが出て、このドライバを読み込ませるかどうかを聞いてきますが”続行する”ボタンでドライバを読み込ませるようにしてください。

また、PCIスロット一杯に拡張カードを刺している場合、WindowsXPインストール中、ハードウエア認識で苦労するかも知れません。まぁこれはRAIDボードに限った問題ではありませんが。。。(うちが苦労しました;;;参考程度にしかならないと思いますが、うちの場合、いちばん上からLanボード1、RAIDボード、Sound Blaster Live!、LANボード2、SCSIボード、の順ですべてのボードを認識させることができました。)

☆気になるパフォーマンス向上は?☆

 多分RAIDを導入する人が気になるであろう、”ベンチマークじゃなくて実際にWindowsを使ってる際何が早くなった?”という点について上げていきます。

・WindowsXP自体の起動時間→他のRAIDを構成していないWindowsXP搭載PCと比べ、かなり起動時間が早いと思われます。(CPUはRAIDを構成したPCの方が遅いのに、です。)
・アプリケーションの起動→データ読み込み量が多いソフトの起動はかなり向上が見られました。特にキャッシュ速度が速くなったのか、同一ソフトの2回目以降の起動に関しては相当の向上を感じることができます。
・インターネット表示→これもキャッシュ速度が速くなったのが聞いたのか、同一のインター接続環境でにも関わらず、ページ表示が結構向上されました。

・その他→分割ファイルの結合がとんでもなく早くなりました。

 といった感じです。ちなみに、今現在RAID化にしたことによるデメリット面(不安定になった等)は当環境において一切見受けられておりません。PCIスロット5本にすべて拡張カードをさした状態という、かなり不安定になってもおかしくない環境なのですが。。。(ちなみにWindowsXPインストールする際、IRQの割り振りが大変で何度も拡張カードをとっかえ差し替えしていましたが。。。)

☆総括☆

 グラフィックカードやCPUなどにお金をかけてもあんまりパソコンの速度が上がらない〜、といったことにお悩みの方、あるいはある程度スキルがあって、そろそろHDDの容量も足りなくなったしHDD買いたいな、と思ってる方、そんな方にはIDE RAIDはかなりお勧めです。今までとは違った次元のパソコンのレスポンスを体験することができます。雑誌で騒がれるだけの価値はあるな、それが筆者の率直な感想です。正直いって確かにRAID化してすぐには大きな差は感じられないかも知れません(PCって向上に関してはあんまり感じられないものなんですよねぇ。。。)が、もし複数台のPCをあなたが所有しているのなら。。。RAIDマシンを数日さわった後、非RAIDマシンをさわってみてください。きっと”あれ?なんでこのPC遅いんだ?”って感じれるくらいにRAIDの効果はあります。

☆おまけ☆

 RAIDを組んでいる際筆者がはまってしまった大失敗、あと質問されるであろうな?といった事に関して簡単にまとめておきました。

・RAIDって何?ハードウエアRAIDとソフトウエアRAIDとは?
→簡単にいうと一つのデータを複数台のHDDに分散し保存する方法、と言った感じです。RAID-0と呼ばれるStripingとは、一つのデータを複数台のデータに分けて保存することで、そのデータを読み書きする際の処理を分散させるので、通常の1台のHDDより高速に読み書きをできるようにすることを狙った物、RAID-1と呼ばれるMirroringとは、一つのデータを2台のHDDに同じように書き込んでいくので、自動的にコピーができる、といったものです。RAID-1の場合は安全性が上がりますが、パフォーマンスの向上は当然ですが望めません。
 ハードウエアRAIDとソフトウエアRAIDの違いですが、簡単に言えば、ハードウエアRAIDはRAIDカードを用いてRAIDを構成する方法、ソフトウエアRAIDとはRAIDカードを用いず、WindowsXP/2000やlinux等のOSによりRAID処理を行う物をさします。

・WindowsXP/2000搭載のソフトウエアRAIDとは何が違うの?
→雑誌によるとパフォーマンス的には大きな違いがないそうです。ですが、WindowsXP/2000のソフトウエアRAIDですと、起動ディスクは絶対RAID領域に存在させることができません。(WindowsXP/2000で管理するんで当たり前ですね。。。)また、理論的に考えてWindowsXP/2000上で管理すると言うことは、ソフトウエアRAIDである限り、WindowsXP/2000が飛べばRAID上のデータはすべてなくなると推定されます。(その点、後述しますがハードウエアRAIDを用いた場合その心配はありません。)

・RAIDを組む際、必ず同じHDDを複数台用意する必要がある?
→最適なパフォーマンス、安定性を求める限り同一メーカー・同一型番のHDDを用意する必要があります。

・RAID構成したHDDとは別にIDEにHDDを接続し、それをバックアップディスクとすることはできる?
→当方が使用しました"Hot Rod 100"に関してましてはできることを確認しております。ただし後述するような問題が発生しました。

・パティションは切れるの?
→はい、WindowsXP/2000ではインストール画面中でも、インストール後でも切れます。ただし、win98系に付属するfdiskではWindowsが立ち上がり、ドライバを認識後パティションを切るという形になると思います。

・その切ったパティションはWindowsXP/2000を入れた領域を削除・再構築フォーマット後WindowsXP/2000をいれ直しても有効?
→はい、RAID構築後はRAIDカードのBIOSにより、基本的に通常の1台のHDDと全く同じ扱いとなります。ですのでパティションさえ切っていれば、WindowsXP/2000入れ直しとなってもシステムがあるパティション以外のデータは無事です。(これは後述しますが、”誤って”このことを実験し、成功することを確認しておりますのでご安心を。。。。)ただし、RAIDカードのBIOS設定でRAID領域の再構築をすればデータは吹っ飛びますので要注意を。

☆当方が陥った問題について☆
・RAID領域にWindowsインストール後、IDEに接続したHDDのパティションをいじるため、Windows2000 CD-ROMでWindowsを起動させ、IDE-HDDのパティションの削除・再構築をした後再起動するとRAID領域からWindowsが立ち上がらなくなった。また、仕方がないので再インストールをしようと思い、RAID領域にあったCドライブを削除し、パティションを再構築・そこにWindows2000をインストールしようとすると”これはWindows2000が認識できる形式とは異なったパティションが組まれていますのでWindows2000インストールをすることができません”というエラーメッセージが帰ってきて途方に暮れた。。

→上記の問題に陥ったときははっきり言って途方に暮れました。。。無事RAIDが組めたので旧HDDに入ってたデータをすべてRAID側に入れ、旧HDDのパティションを削除・再構築した後、RAIDからWindows2000は立ち上がらないわ、かといって再インストールはできないわ、で・・全データが吹っ飛んだかも!?といった感じでした。。。

 ですが、この問題の原因は案外と簡単でした。うちの環境だけかも知れませんが、Windows2000CD-ROMで2回以上パソコンを起動させ、インストールを実行しようとすると(1回目なら問題ありません。)RAID-BIOSの”RAID領域をBOOT可にする”という設定がなぜか吹っ飛んでしまっているのです。ですので、上記のエラーメッセージに遭遇された方は、一回RAID-BIOSを立ち上げていただき、”RAID領域からのBOOT設定がきちんとなっているかどうか”を確かめてみるといいと思います。(もしこの現象が他の環境でも起こるのでしたら、Windows再インストールの時に同様のエラーに遭遇する人が多発するでしょうねぇ。。。何せWindows2000再インストールは、”Windows2000CD-ROMで2回目のパソコンを起動”に該当するわけですから。。。)

→なお、この問題については、WindowsXPインストールについては再現性が見られませんでした。なんでWindows2000の時だけあんな怖いことになったんだろ。。。

 もしこの件に関する質問や試して欲しいこと、要望、間違い訂正等がございましたらお気軽にこちらにお書き込みくださいませ。

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